【税理士が解説】税務調査の対象に選ばれやすい法人の特徴

近年の税務署による法人への実地調査は、件数は減少していますが追徴税額は増加している傾向にあります。

どんな法人が調査対象に選ばれやすいのか、ここではその特徴を紹介します。

税務調査とは？

税務調査とは、税務署が法人や個人の税務申告内容が正しいかどうかを確認するために行う調査です。

調査の結果、誤りや不正があった場合は修正申告や追徴課税が求められる可能性があります。

すべての会社が毎年必ず税務調査を受けているわけではありません。

調査対象の選定には順番という明確なルールはなく、リスクや公平性、システム分析から必要に応じて選ばれています。

税務調査の主な目的

税務調査の主な目的は、納税者が正しく申告・納税しているかを確認し、不正を防止・是正することです。

不正を正すことにより、税負担や適正な税収の確保、税法遵守の意識向上が図られます。

税務調査の対象になりやすい法人の特徴とは？

税務調査の対象に選ばれる企業は以下のような特徴があるといわれています。

• 事業規模が大きい
• 売上や利益の変動が大きい
• 過去に税務調査で指摘や修正申告があった
• 同業他社と比べて利益率が低い

順番に確認していきましょう。

事業規模が大きい

売上や利益が大きい企業は納税額も大きく、申告ミスや不正があった場合の影響が大きいため、税務署からの注目が集まります。

また取引件数や金額が大きい場合は、経理処理も複雑になりやすくミスや不正が発生しやすいと考えられています。

売上や利益の変動が大きい

前年と比べて売上や利益が急増・急減した場合、不自然だと考えられてミスや申告漏れの疑いがかけられるため、調査対象になりやすいです。

過去に税務調査で指摘や修正申告があった

一度調査を受けたことのある法人は、再発防止の観点から再度調査される可能性があります。

同業他社と比べて利益率が低い

同業者と比べて、不自然なほど利益率が低い場合は、不正の疑いをかけられ調査対象になりやすいです。

まとめ

税務調査の対象は申告内容などを元に選ばれる傾向にありますが、いつ選ばれるかは分からないため、日頃から丁寧な経理の管理を心がけることが重要です。

しかし税務に関しては複雑な情報が多く、対策が難しいとされています。

現状が心配な場合や税務調査対策にお困りの場合は、専門の税理士に相談することをおすすめします。